◆VRゲーセンから、「ゲーセンの競合」を考える
先日のエントリ「AC/ゲーセンをマーケティングするシリーズ その4」は「ゲーセンの競合を考える」でした。
この中で、
こういった「領域侵犯」は、とても多くの分野で起こっています。
・車のナビ開発会社が、自社の競合他社がGoogleやYahooになるなんて想像できたでしょうか。
・歯科衛生士が3Dプリンターに仕事を奪われるなんて思っていたでしょうか。
とか、
可処分所得と時間の上限が決まっている中で、いかに生活者に振り向いてもらうかを考え尽くしてきて、だからその結果として
・カフェ
・コンビニ
・本屋
・一杯飲み屋
・雑貨屋
・レコード(CD)ショップ
が並列競合他社になった、のが今(2017年)。これって、並列って意味ではゲーセンも入りますよ!
とかをえらそうに語らせていただきました(笑)。
ところで
◆2017年6月8日のTwitterプロモトレンド
2017年6月8日のTwitterプロモトレンドは、Galaxy Mobile Japanによる「Galaxy Studio 東京」!
スマフォ新製品(Galaxy S8 l S8+)の登場を記念した「Galaxy Gear VR」「Galaxy Gear S3」という体験型コンテンツ(※5.26-7.3の期間限定)を知らせるものです。
http://www.galaxymobile.jp/events/galaxy-studio/?cid=jp_promtrend_tw_tokyostudio_20170608_sp
このプロモにおいて使われている単語は「最新鋭アミューズメントパーク」「ここでしか体験できないコンテンツ」。
わたしなどはこの単語だけ見ると「ジョイポリスかな」と思ってしまうレベル(笑)。
◆「VR施設か。VRきてるなー」ですませちゃいけないんじゃない?
さて「VR施設」のニュースは毎日といっても良いほど、たくさんあがってきておりますね。
例えば
・街で体験できるVR。アドアーズ渋谷店に「VR PARK TOKYO」がオープン
渋谷店VRパーク東京:http://www.adores.jp/vrpark/
・クラブセガ秋葉原新館にVRアトラクションの新施設がオープン
クラブセガ秋葉原新館 SEGA VR AREA AKIHABARA(2017.6.7現在オープン前):https://tempo.sega.jp/am/akiba-new/
・凄すぎるVRゲーム体験!ナムコVR施設「VR ZONE」
VR ZONE(期間限定。2017.6.7現在オープン前):https://project-ican.com/
といった感じです。
・・・ちなみに、今、以上(↑)のニュースは、意図的に「ゲーセンが手がけるVR施設」をピックアップしたものでした。
どういうことか?
・“360°の臨場感”を楽しむ!「VR」という新たなスポーツ体験:http://number.bunshun.jp/articles/-/828100
・ハウステンボス、渋谷に体感型VRアトラクション施設をオープンへ:https://japan.cnet.com/article/35102411/
・コニカミノルタ、ソラマチとお台場に集団体験型VR施設「VirtuaLink」オープン PS VRを採用:http://panora.tokyo/30172/
こちらの3ニュースは、「VR技術を使って、ゲーセン業界外からゲーセン業界の競合に進出してきた例」のニュースです。
ブログで書いた「待ち合わせという概念で見た時の競合他社」として上げた概念よりも、もっと直接的でもっとわかりやすく、「ゲーセン業界外からゲーセン業界にきた、ゲーセンの競合他社」の例です。
◆ゲーセン業界、準備できてる?
「AC/ゲーセンをマーケティング的に妄想する(5)~ゲーセンを発信していくには~」というエントリで
ゲーセンの強み、つまり
「ゲーセンまでわざわざ行ってゲームをする、ことでしか得られない体験ってどんなことなのか」
と書かせて頂きました。
この体験って、VRを使用した「体感型VR施設」と被りますか?被らないですか?
わたしはおおいに被る、と思っています。
正しくは(わたしを含む)いわゆる”ガチ勢”などの「ゲーセンの中にいる」プレイヤーの楽しみ方、ではなくて、「ゲーセンの外側」に向けた施策の中で、モロ被りすると思っています。
・・・いやぁ。
ひょっとしたら、「ゲーセンの中にいる」プレイヤーも、持って行かれるかもしれないかなぁ?(°ω°)
改めて、
わたしは「ゲームセンターってこの「体験」の時代にめちゃくちゃフィットしている」「今こそゲーセンやろ!!!今でこそゲーセンやろ!!!」って確信しています。
もしそんなわたしが、マーケティング担当だったら?体験の時代にどういう施策を考える?体感の時代にどんな施策を考える?共通言語が画(え:例Instagram)の時代にどんな見せ方を、どんなフォトジェニックさを、どんなシェアのされ方を考えるでしょうか??
そう、Galaxy Studioのプロモーションを見ていて、ひょっとたらわたし「以外」にとってもそうかもしれない、と思ったのです。
「VRという技術はゲームやゲーセンにとって味方」かもしれませんが、だからこそ「他業種・他業界からのゲーセン参入を手助け」もできますね。
だから、VRのおかげでゲームやゲーセンの味方が増え、VRゲーセンをきっかけにゲーセンという単語が活性化し、ゲーセンへの追い風はふくかもしれません。が、
その追い風を、既存のゲーセンが自分で掴まないと、あっという間に異業種・異業界からゲーセン界隈にやってきた「ゲーセンの競合他社」にもっていかれるっていうこと。
繰り返して恐縮ですが、わたし含むゲーセン業界ではない「一般の人」は、ゲーセン以外でもあらゆる企業からマーケティングされターゲットにされるものですから、いろんな企業でいろんな体験をしており、ゲーセンとそれ以外の業界での経験を、比較して見てしまいます。
フジロックもそうですし、リアル脱出ゲームもそうですし、他業種・他業種がつくったVRコンテンツもそうです。
そもそもVRは新しい技術で、それだけでも「初めての体験」という強烈な印象を残します。それと比較されても、既存のゲーセンが負けない・どころか圧倒的に勝てる備えをしておくべき時がきているのではないでしょうか。
そしてもちろんわたしは、ゲーセンにはそれだけの力があると思っています!!1970年代から「体感」を提供し続けてきたゲーセンの歴史の中で、ゲーセンがつけてきた力は、すぐに真似できるものでも作れるものでもないはず!!
ぜひゲーセンさんには
「ゲーセンまでわざわざ行ってゲームをする、ことでしか得られない体験ってどんなことなのか」
を伝えていってほしい。
その時には是非
オールゲーセンが、世の中(※ゲーセンの中にではなく外)に、世の中の人が想像しやすいゲーセンコンテクスト(文脈、共通言語)で、ゲーセンの強みを、訴求
するような、力強さでお願いしたいと期待してます!!(*´艸`*)
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