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閉店が相次ぐゲーセン。今、中小のゲーセンで起こっていること

※あくまで、わたしがご教示頂きました一部の店舗さんからの情報を元にしております。なので全く違う状況のゲーセンさんもお有りかと思います。
不勉強で大変申し訳ありません。その点は何卒ご容赦ください。

 

改めまして、ゲーセン支援活動「さきクレ」へのご協力を、本当にありがとうございました。

心から感謝しております。

「さきクレ」は新型コロナウイルス感染症流行による休業要請への支援として立ち上げ・実施しました。
が、もともとわたし(たち)は「ゲーセン文化」を守り、更に発展させたい!と強く考えて、“ゲーセン女子”等の活動をしています。

それは、わたし(たち)の大好きな“ゲーセン”が、市場規模という数字で見た時にどんどん縮小していたからです。
つまり、とても寂しいのですが、今回の感染症発生前から業界の規模は、縮小していました。

 

今回は、縮小していた業界に、さらに感染症流行による休業要請と、まだまだ経済全体が縮小している中、閉店が相次ぐゲーセン。中小のゲーセンはどうなっているのか。について、
数店舗にご協力を頂き、具体的な数字を教えて頂きましたので、それを元に「今、中小のゲーセンに起こっていること」をお伝えしたいと思います。

 

※あくまで、わたしがご教示頂きました一部の店舗さんからの情報を元にしております。なので全く違う状況のゲーセンさんもお有りかと思います。
不勉強で大変申し訳ありません。その点は何卒ご容赦ください。

●月次の総売上高の大幅な減少
まず、
月次の総売上高を前年(2019年)同月で比較してみます。
と、半分から3分の1くらいまで下がっているようです。

単純に客数と客単価が激減しているためだと考えられます。

単月で見ると、本当にクリティカルなのは休業要請がかかった5月ですが、
・ゲーセンの稼ぎ時のひとつである「夏休み」に稼げなかった
・新作映画の延期により、プライズとの相互作用が働かなかった
など、他の月であっても、大きく売上は減っています。

 

●キャッシュが苦しい
そして、売上が大きく下がるだけでなく、
本当にキャッシュが無い、苦しい店舗が多いです。

当ブログでも何度か書きましたが、もともと中小のゲーセンではキャッシュが無く、ただ現金化がとても速いので(100円玉を集めるので)なんとか生きているというお店もそこそこある状態だと認識しています。

そこに今回のことが起こり、ますますキャッシュが苦しくなっています。

理由のひとつは従量課金です。
従量課金とは、オールネットを使用しているゲームをご想像いただければ良いかと思います。
メーカーさんの提供されるコンテンツ(ゲームソフト)をユーザー(ゲーセンのお客さん)が使用した量に応じて、その料金を、店舗からメーカーに支払うというものです。(プレイ料金に対して数~数十%課金)
ですので、請求は「後追い」で来ます。(休業要請前の利用分を、休業要請中に支払うというようなことです。)

また、プライズの予約発注もあります。
景品は、メーカー系は3ヶ月前の予約発注、そして当然モノは止められないので
例えば、1月発注分の支払いが、休業中の4月や5月に発生する、ということです。

景品は世の中の“流行”のスケジュールを見ながら準備をするので、映画のスケジュールに合わせて発注したものは映画が延期されたとしても、買わなくてはならなくなります。

ビデオが強い店舗は、従量課金が後追いで来てしんどい。
プライズが強い店舗は、予約発注が止められなくてしんどい。

というわけで、このブログの最初に、「総売上高で前期の半分から3分の1まで下がっている」と書きましたが、粗利だと7分の1程度にまで落ち込んでいます。

これではキャシュがもちません。

 

●借金と返済
これを、例えば国金の新型コロナウイルス感染症特別貸付を利用するなどして、まとまった現金を借り(借金し)、いったんキャッシュを手元に持つことで乗り切った(だけの)状態が、今です。

(ざっくり『限界利益率は(従量課金や景品代で)65から70%くらい』と伺いまして、それでブログ冒頭の「月次の総売上高を前年同月と比較すると、半分から3分の1くらいまで下がっている」時に、該当月の変動費に関しては前年同月と比較して63%でしか無いのを見まして、相当苦しいのではと考えています。)

借金出来たから今は支払えている、というだけで、このまま店舗のPL(損益計算書)が赤字のままだと当然、借金が返せません。

閉店しないとお金が流れていくだけ、です。

(もう少し言いますと、法人化していない(個人事業主)店もあるはずです。さらに現金調達は苦しい状況だと推察します)

 

●好転の兆しが見えない
また、ゲーセンは“立地”ビジネスでもあったので、これも厳しい状況を生んでいます。
・大学の近隣店舗(オンライン授業化、夏休み等のスケジュール変更)
・映画館の近接店舗(新作映画の延期、集客減)
・駅チカ店舗(通勤/通学者減)
・車の流れに併せた駐車場付き店舗
などなど、それぞれにあわせて家賃も決まっていますし、場所ビジネスなので業態変更/転換ができるビジネスでもありません。。

8月に入って各社かなり支払いのコントロールは出来てきているとは伺ってはいるものの、
とりあえず当座は借りて凌いできたけれども、このままの状況が続けば、閉店以外の道は無いという店舗も数多いのではないか、と、思います。。。

そして今、好転するイメージが湧いている事業者も、殆どいないのではないでしょうか。。

さて、
うまくお伝えできた気はあまりしないのですが、いまゲーセンが本当に苦しい中、踏ん張ってくださっているということをお伝えしたく、ここまで一気に書いてみました。

(少しは伝わっておりますでしょうか。。)

※あくまで、わたしがご教示頂きました一部の店舗さんからの情報を元にしております。なので全く違う状況のゲーセンさんもお有りかと思います。
不勉強で大変申し訳ありません。その点は何卒ご容赦ください。

 

わたし自身ゲーセンをやりたい!と常々思ってきており、ここ数年は拙い知見の中で色々考えてきています。
その時に、ゲーセンというビジネスの現状をまず把握することを、大切にしています。
今回、ゲーセンとゲーセン文化を愛してくださる皆さまにも、この現状を知って頂きたくて、ブログにしました。

できれば、皆さまのお近くの、皆さまが愛してくださっているゲーセンに、お一人ひとりが出来ることを、ぜひ考えてみてくださいましたら、とても嬉しいです。
本当に、各ゲーセンの閉店が、目の前に迫ってきていると、感じています。

ゲーセンと、ゲーセン文化を、守りたい。どうぞよろしくお願いいたします。

#守ろうゲーセン文化

 

「ゲーセン文化」を守り更に発展させたい!と考える中で、一つの方法にならないか?と、“アケシェア”というサービスを展開はじめています。もし自社にアーケードゲーム機を置いてみたら楽しそう!と思っておられる企業さまおられましたら、ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。手数料等は取らず、ゲーセンさんへお繋ぎさせて頂きます!

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